理事長メッセージ
はじめに
徳島青年会議所は1957年、全国で123番目のLOMとして誕生しました。設立趣意書にはこう記されています。「青年は高度社会への推進力であり、祖国日本の生成発展への道もまた、われわれ青年の双肩にかかっています。われわれは、この自ら誇りとする青年の意気と情熱を確信して互いに団結し、相助け、戒め、その知性と体力の向上によって将来の経済社会を担うための用意をし、その指導力の養成に努め、もってこの重責に応えるため、ここに徳島青年会議所を設立するものであります」この言葉が示すとおり、青年こそが未来を切り拓く原動力です。変化の激しい現代社会において、青年の情熱と行動力が試されています。今こそ明るい豊かな社会の実現のため、多くの人々を巻き込み団結しようではありませんか。
世界に多くの仲間がいることに感謝を
青年会議所は、全国、そして世界の志ある仲間とつながり、互いに研鑽し合うことができる組織です。四国地区協議会や徳島ブロック協議会の同志との交流に加え、友好LOMである千葉青年会議所・神戸青年会議所との地区を超えたつながりは、多くの学びと刺激をもたらす貴重な機会となっています。さらに近年は、日本青年会議所にも多くの出向者を輩出し、全国へとつながりを持つメンバーが増えました。多くの機会と、多様な人との出会いの中で、自分では気づけなかった価値観や言葉に触れられることは青年会議所の大きな魅力です。2024年には、台湾・虎尾國際青年商會と姉妹締結を結び、この連携によって会員一人ひとりが視座を高め、実践を伴う学びを深められる土壌がさらに広がりました。こうした挑戦の基盤を築かれた先輩諸氏のご尽力に、心より敬意と感謝を表します。
そして先般、2028年度全国大会を徳島が主管することが正式に決定しました。これは私たちにとって、全国から多くの仲間が徳島に集い、地域の魅力や可能性を共有できるまたとない機会であると同時に、メンバー一人ひとりがさらなる挑戦へ踏み出す大きな成長の契機となります。大会準備や対外折衝を通じて得られる学びは、単に組織運営の経験にとどまらず、視座を高め、地域を牽引するリーダーへと成長するための大きな力となります。京セラ創業者の稲盛和夫氏の思想に「渦の中心になれ」という言葉があります。自分が渦の中心になり、積極的に周囲を巻き込んで仕事を進めるという考え方です。全国大会という大きな挑戦に向けて、私たち一人ひとりが渦の中心となる覚悟を持ち、仲間を巻き込みながら行動することで、組織の力は高まっていくと確信しています。多くの学びの機会を積極的に創出し、メンバーが挑戦意欲を高められる団体を築いてまいります。
ブランド戦略と中長期ビジョン
徳島青年会議所は、これまで先駆的な事業の創出力と多様な分野で活躍する人財のネットワークを強みとして、地域に新たな価値を生み出してきました。行政や企業、教育機関との幅広い連携を築き、3大学連携協定をはじめ、産官学民が一体となった取り組みを推進できることも私たちの大きな財産です。行政や地域のステークホルダーと連携し、メディアや他団体を意識的に巻き込みながら、運動の価値を共感とともに届けていくことが求められます。地方都市が抱える課題を多くの団体と共有し、実効性のある解決策へと導いていく必要があります。その過程では、単なる意見交換にとどまらず、事業の立ち上げから実行、成果の検証まで主体的に関わり続ける姿勢が不可欠です。こうした取り組みを通じて、私たちは青年会議所の存在感を地域に示し、ともに未来を描き、ともに創り上げる架け橋であり続けます。
そして2027年、徳島青年会議所は創立70周年という大きな節目を迎えます。過去に策定された中長期計画を検証し、これまでの歩みを振り返るとともに、新たな指針を策定します。この営みこそが、未来に誇れる徳島青年会議所の姿を形づくる礎となるのです。
未来を担うひとづくり
私は幼少期の頃、サッカークラブなどの地域の方々との交流から多くのことを学びました。サッカーでは単なる技術だけではなく、挨拶の大切さ、仲間との協力、挑戦する心など、地域の大人たちが私に人生の土台となる力を育んでくれました。しかし近年、地域経済の衰退により、子どもたちが地域で学べる場は減少しています。その結果、子どもたちと地域コミュニティのつながりも希薄になりつつあります。一方で、企業の中にはCSR(企業の社会的責任)の観点から、地域経済や教育活動に積極的に貢献したいと考える企業が増えてきました。地域の子どもたちと関わりを求める企業と学びの場を求める子どもや家庭をつなげる仕組みづくりが求められています。そして、この役割を果たせるのは、地域をよく知り、行政や多様な人材をつなぐ力を持つ青年会議所です。スポーツや文化活動をはじめとする様々な活動を通じて、子どもたちが成長し、自然と世代を超えた交流が生まれます。親世代や地域企業、団体の大人たちが関わることで、地域の絆が強まり、子どもを真ん中にした多くの交流が実現します。この循環が広がれば、やがて子どもたちは自分のまちを誇りに思うようになります。その誇りは、地域を愛する心となり、やがては徳島全体を元気にする原動力となります。子どもたちが未来を切り拓くためには、若いうちに興味の幅を広げることが欠かせません。スポーツ、文化、地域産業など多様な体験を通じて、子どもたちは自分の可能性を信じ、挑戦する心を育みます。その積み重ねが将来このまちを支え、変革を起こすリーダーを生み出していきます。そして、その変革の芽を育てる場こそ、私たち青年会議所が創り出すべき場であると私は確信しています。
地域と連携して進めるまちづくり
2028年度に日本青年会議所全国大会を徳島が主管することは、徳島市の魅力と可能性を全国に示す大きな機会です。私たちは、この機会を地域の皆さまと共有し、未来につながる持続的な事業の実現へとつなげてまいります。徳島市は、全国でも稀有なコンパクトシティであり、短時間で自然・空港・中心市街地へアクセスできる利便性に加え、阿波踊りやアニメ文化など、多様な文化資源を有しています。これらの魅力を行政や関係団体と協力しながら磨き上げ、地域の新たな価値として発信してまいります。こうした取り組みを通じて、まちの玄関口である駅前エリアに新たなにぎわいが生まれる事業を行い、地域社会との信頼を基盤にコンパクトシティ徳島を前へ進める一助となることを目指します。そして、これからの子どもたちにも愛されるまちを思いながら、地域の力を未来へとつないでまいります。
団結力と情熱で挑む会員拡大
私たちは、明るい豊かな社会の実現という同じ志を胸に集まり、互いに異なる価値観や経験を尊重し合いながら、強い絆を築いてきました。その絆を支えているのが「和」です。「和」とは、衝突を避けることではなく、互いの違いを認め合い、ときには本音をぶつけながらも、理想に向かって心を一つにする力です。変化が激しく、多様な価値観が交錯する現代において、徳島、そして社会を前へ進めていくためには、この「和」を中心に結束し、挑戦し続ける仲間が不可欠です。青年会議所は、課題を先んじて見極め、方向性を示し、失敗を恐れず行動する団体です。挑戦の中でしか得られない学びと成長があり、その過程で生まれる友情こそが、未来を切り拓く原動力となります。一人ひとりが意識を変革し続けることで、徳島青年会議所には次代を担う人財が集い、未来に向けた発展の循環が生まれていきます。新しい仲間が増えることで、地域課題に挑む若きリーダーが育ち、多様な視点からまちの未来を描き、行政や社会を動かし、そしてまちに希望をもたらすという好循環が広がっていきます。会員拡大の本質は、単なる数の増加ではなく、理念を理解し行動する仲間を増やすことです。一人ひとりの志が組織の品格を高め、その姿勢が新たな仲間を呼び込みます。そうした循環を生み出すことこそ、私たちがめざす理想の拡大の姿です。そして、青年会議所の魅力を正しく伝え、一人でも多くの同志を増やすために、私たちは団結力と情熱をもって、未来を担うリーダーを育てていきます。
好循環を生みだす組織運営
青年会議所は、多様な価値観を持つ仲間が集まり、未来に挑戦を続ける組織です。しかし、多様であること自体が目的ではありません。ただ多様なだけでは、組織はまとまりを欠き、前に進む力を失ってしまいます。だからこそ、秩序を保ち、共通の目的に向かってルールに基づいた行動を重ねることが不可欠です。その上で、心理的安全性を確保し、透明性のある情報共有と新しい発想への挑戦を続けることで、多様性は真の力へと変わります。私たちは一枚岩となり、成果ある事業と好循環を生み出し続けます。
結びに
リーダーは、理念を掲げるだけではなく、その理念を日々の行動で示し続ける一貫性を持たねばなりません。小さな約束を守ること、姿勢を崩さないこと、その積み重ねが仲間の信頼を生み、組織を動かす原動力となります。同時に、私たちが進む道には、予測できない困難が待ち受けています。その時こそ、恐れず、嘆かず、何事にも真摯に向き合い、挑戦を面白がる心が必要です。挑戦を楽しむ姿勢は周囲を勇気づけ、挑戦する空気をつくり出します。そして、変革は対立や衝突からではなく、互いを尊重し支え合う姿勢から生まれます。多様な価値観を束ねて共感を広げることで、組織はしなやかにそして力強く前進していきます。信念を貫く行動と挑戦を楽しむ心が重なり合ったとき、私たちは本当の意味で一つにまとまり、変革を起こす力を発揮できるのです。こうして和をもとにした挑戦は、組織の内から外へと広がり、持続的な好循環を生み出していきます。
UNITE for Change ~和をもって変革をなす~
心を一つに、変革を成し遂げましょう。